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2014年9月17日水曜日

頭痛

<頭痛>
注意)SAHを疑うならCTで異常なくとも、MRI flair,T2star,MRAを行い、動脈瘤の有無を見ること。特に、CTでの明らかな出血がないが、脳溝の減少など脳浮腫の所見が認められた場合などはMRAを撮影するか、CTデータとともに脳神経外科に翌日受診を指示すること(救急で受診させてもいいくらい)。最悪なのはCTで明らかな出血を認めないminor leakageを見逃して再破裂させることである。
⇒50歳以上、48時間以上続く、嘔吐伴う、後頚部痛伴う、いつもの頭痛と違う場合はCT所見が陰性でも翌日の脳神経外科を受診するよう指示すること。
★危険な頭痛のred flagはSNOOP(systemic disease,neurological,onset suddenly,older,pattern change)。
★まず、発熱あれば髄膜炎、なければSAHを否定する。「いつもの頭痛と違いはありますか?」と聞く。
  ・痛い痛いとうるさい人より、もう何も言いたくないという感じ、倦怠感が強い頭痛、なんとなくぼんやり(JCSⅠ-1)して小さい声で”痛い~痛い~”としきりに言っている場合はSAHかもしれない(頭痛以外に、そもそも吐き気や倦怠感などの症状も強いから)。
  ・片方だけの肩こり、今までにない痛み、片足だけよく躓く、等ないか。sudden onsetとは限らない。
  ・突然始まる頭痛は注意する。問診で、患者がかなり具体的に頭痛が始まった状況を説明できる場合(階段の3段目をあがろうとしていた、とか、テレビを見ていて○○のCMが始まって少ししたとき、とか)。
  ・髄膜炎は造影MRIで脳溝や脳槽が高信号になる。
★発熱が原因の頭痛かもしれないので、胸写と尿検査(特に若年女性)をしておく。
☆女性ホルモン剤(避妊薬、月経困難症治療)服用中は頭蓋内静脈洞血栓症による頭痛もあり得る。長期服用でもここ最近の服用開始でもあり得る。
☆次に、脳内病変(巣症状)、緑内障(瞳孔散瞳左右差、片側充血、まぶたの上から押さえるとカチカチ)、巨細胞性側頭炎(ESR↑)を否定する。
☆片頭痛は、片方の頭痛+嘔気+光過敏+動けない+既往+片頭痛の家族歴。
☆cutaneous allodynia(皮膚を触るだけで痛い)は、片頭痛の最重症型で片麻痺(かたまひ)になる人もいるので注意する。
☆緊張型頭痛は、後頭部や両側前頭部の痛み。肩こりやストレスが誘引。片頭痛に併発することもある。
☆片頭痛や緊張型頭痛はテルネリンやマクサルト(リザトリプタン)10mg1錠を疼痛時頓服で処方する。マクサルトは高血圧や脳梗塞既往には禁忌。
☆群発頭痛は片側で中年男性+興奮気味+結膜充血+流涙+鼻汁。ケンタン(ロキソニン)60mg1錠とムコスタ(レバミピド)100mg1錠を疼痛時の頓服で処方する。
☆痛みを感じない時間があれば神経痛かも。特に帯状疱疹に伴う大後頭神経痛は発疹あればバルトレックス(バラシクロビル)500mg2錠分2を5日分処方する。

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