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2014年9月17日水曜日

中心静脈留置カテーテルの入れ方

☆中心静脈留置カテーテルの入れ方
①両脚挙上の上(Trendelenburg体位)、頭位を45度左側外転させ、超音波で内頸静脈と内頚動脈の位置を確認する。
 cf)両下肢挙上しても内頸静脈の虚脱がある場合は頭位を下げるとよい。
②清潔ガウンと清潔手袋を装着し、イソジン綿球で穿刺予定部位、およびその周辺を半径15㎝の範囲で消毒する。
③覆い布をかけ、カテーテルやダイレーターの内部をヘパリン生食で満たし、キューサイトを閉栓する。
④左手で内頚動脈の拍動を触知しつつ、皮膚を1%キシロカイン5mlで浸潤麻酔、すぐ脇を通る内頸静脈を穿刺する。
⑤22G針で数回穿刺し、逆血を確認した後、そのままシリンジだけを抜き、22G針は留置しておく。
⑥留置した22G針の2㎜遠位を同じ角度で留置針を穿刺する。
⑦22G針を穿刺した深さよりも深い部位で留置針を止め、そのまま内筒を引き抜く。
⑧外筒を固定し、留置針のシリンジを接続し、陰圧をかけながら、外筒を固定しつつ、逆血があるまで、徐々に引き抜き、逆血があるところでガイドワイヤーを挿入する。
⑨ガイドワイヤーが残り20cm程度になるまで挿入し、外筒を引き抜いた後、ダイレーターを根元まで挿入し、穿刺部位を広げる。
⑩ダイレーターを引き抜き、そこにヘパリン生食で満たしたダブルルーメンカテーテルをガイドワイヤーに沿って、挿入し、15㎝の深さまで挿入する(急性膵炎の場合はダブルルーメンにすること)
⑪シリンジで逆血を確認した後、ヘパリン生食を流し込み、再びキューサイトでカテーテルを閉栓。
⑫24G針と1-0シルクを使って、3か所でカテーテルを固定して終了する。
⑬胸部X線単純写真を撮影し、上大静脈の位置まで留置されていることを確認し終了する。
cf)鼠径からのCV留置で肥満女性の場合、股関節を外転させた方が入りやすい。
cf)
・右内頚静脈の場合は13cm(12-15cm)、大腿静脈の場合は35cm(30-40cm)で留置する。
・右内頚静脈の場合はCVカテーテルの先端が気管分岐部の高さにくるのが良い。
・右内頚静脈穿刺ではあまり鎖骨に近いと気胸を起こすことがある(留置して数時間後にSpO2低下を起こすこともある)。
・穿刺するときは針を寝かせてする。十分に寝かせないとガイドワイヤーが血管壁に当たって進まないことがある。
・穿刺中に血管走行がわからなくなった場合は、清潔手袋にゼリーを入れて、中にプローベを入れて、清潔手袋ごと生食にひたして血管位置を確認しながら穿刺するとよい。
・CVを固定する時に、ペアンで糸を挟んだ方向と直角な方向に結ばないと、滑って奥に入ってしまう!
・CV穿刺にて逆血もあり、滴下も問題ないのに、じわじわ出血が続く場合は大腿動脈を突き抜けて大腿静脈を穿刺している可能性あり。
cf)CVカテーテル閉塞時の交換について
・皮膚をカテーテルごとイソジン消毒し、覆い布をかける。
・ハサミでカテーテルの途中を切って、清潔操作でガイドワイヤーを挿入し、固定の糸を抜糸してからカテーテルを抜去する。
・その後はCV留置と同様の操作を行う。
注)ペースメーカーある場合、内頚静脈からのCVはやめた方がよい。カテ感染の場合、ペースメーカーのリード線経由で感染が広がる場合あり(どこから留置しても菌血症になるため同じという意見もあり)。

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