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2014年9月17日水曜日

脂肪肝

・肝機能異常伴う脂肪肝あれば、HBs抗原、HCV抗体、自己抗体、飲酒歴を調べ、どれも陰性ならNAFLD。
cf)L/S比(肝臓/脾臓のCT値)が1.1以上なら脂肪肝はない。
・食生活の改善(カロリー制限、糖質制限、肉類/SFA/ω-6PUFAの制限、魚類/ω-3PUFAの摂取)、有酸素運動による減量を指示する。
cf)
・SFA:飽和脂肪酸。動物性脂肪。体内で合成できる。肉、チーズ、パーム油に多い。
・TFA:トランス脂肪酸。常温で固形化する油脂の製造過程で生じる副産物。パン、菓子類、揚げ物に多い。
・不飽和脂肪酸:植物性脂肪。ω3とω6は体内で合成できない必須脂肪酸。
・ω-3PUFA:ω-3多価不飽和脂肪酸(αリノレン酸)。えごま油、アマニ油に多い。
・ω-6PUFA:ω-6多価不飽和脂肪酸(リノール酸)。ごま油、ひまわり油、コーン油、ナッツ類に多い。
・ω-9PUFA:ω-9多価不飽和脂肪酸(オレイン酸酸)。オリーブ油に多い。
cf)ω3:ω6=1:4が理想だが、1:10~50が実情。ω6は過剰摂取も摂取不足もACSのリスクになる。

・NAFLDのうち、NASHであれば癌化の原因。ただし、NASHの診断はあくまで生検。
・NASHが疑わしいのは、DMや高血圧を伴っている場合、BMI30以上の肥満、NASHスコア2点以上、AST/ALT0.8以上や血小板20万未満の肝線維化を疑う場合。肝臓専門医へ紹介する。
・Fib4index=(年齢×AST)÷(血小板×√ALT)
陰性的中率はほぼ100%、陽性的中率は50%
Cut-off値(1.45)未満はまずNASHではない(肝生検は勧めなくてOK)
Cut-off値(1.45)以上ならM2BPGi測定、フィブロスキャンやMRエラストグラフィを施行し肝生検必要か判断する(1.45超えていれば肝臓内科紹介でよいと思う)
NASHスコア:フェリチン上昇(女200、男300ng/ml以上で1点)、空腹時インスリン上昇(10μU/ml以上で1点)、Ⅳ型コラーゲン7S上昇(5μg/ml以上で2点)の合計4点なら9割、2点でも5割がNASH。
・NASHに治療効果があるのは、チアゾリジン誘導体、ビグアナイド、スタチン、ビタミンE、ペントキシフィリン(発がん抑制があるのはビグアナイドのみ)

2 件のコメント:

  1. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

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    1. ご指摘、ありがとうございます。公衆衛生上、SFA,TFAを抑制するよりはω6を摂取するようにキャンペーンした方がACSを減らすことができるという論文を読み違えました。。。
      ω6は過剰摂取も摂取不足もACSのリスクになるということで、先進国では過剰摂取なわけですが、全世界的にみるとSFA,TFAが原因でACSになるよりω6の摂取不足でACSになることのほうが影響が大きいとのことです。。。
      https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0130038311/

      それと、せっかくのコメントを誤操作で消してしまいました。。。すみません。他にもおかしなところがあればご指摘くださると助かります。


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