☆梅毒検査について
・STS×,TPHA×:未感染
・STS○,TPHA×:感染初期もしくはBFP(生物学的偽陽性:妊婦、SLE、ワクチン接種後、肝疾患)
・STS○,TPHA○:梅毒(治療開始)
・STS×,TPHA○:既感染(ただしProzone Phenomenonの可能性もあるためSTS定量にてcheckすること。特にTPHA10倍以上の高値の場合)
cf)RPRとTPHAについて
・梅毒検査にはSTS(VDRL,RPR)とTP抗原(EIA,TPHA,TPPA,FTA-ABS)の2つがある。
・RPR(STS,非TP法):梅毒感染で生じるカルジオリピン-レシチンへの抗体を見ており、梅毒感染から3-6週間後に陽性化する。治癒すると低下する。慢性炎症(Tb、肝炎、RA、SLE)、高齢者、ウィルス感染(ヘルペス、HIV)、マラリア、予防接種、妊娠でも陽性になる(BFP)。
・TPHA:梅毒に特異的な抗原を見ており、梅毒感染から6週間後に陽性化する。治癒しても陽性が持続する。
cf)BFP(生物学的偽陽性)の原因:抗リン脂質抗体症候群、急性ウイルス感染症(EBV, 肝炎, 麻疹など)、マイコプラズマ感染症、クラミジア感染症、予防接種、妊娠など、他にはHIV、悪性腫瘍、頭位分娩、じんま疹、皮膚炎、脳梗塞、SLE
cf)高齢者の梅毒検査について(RPR+、TPHA+の場合)
・高齢者なら多くの場合は活動性がないため治療は不要。
・原則はSTS(RPR,非TP法)の定量16倍以上であれば無症状でも治療することが望ましい。第3期以上ではサワシリンカプセル250mg6錠分3もしくはミノマイシン100mg2錠分2を8-12週間投与し、投与終了後半年後にSTS(RPR)定量を測定し8倍以下なら治療成功。8倍以上なら治療失敗。
注)RPR+,TPHA+の場合でも現感染とは限らない
・RPR+,TPHA+でもRPR<8,TPHA<280の場合は治癒後の梅毒の可能性が高い(やんちゃな夫から妻がもらった場合が多い)。FTA-ABS IgMで確認してもよい。
cf)梅毒患者の針刺しの感染予防
・ペニシリンG、アンピシリンの常用量を2週間内服する。
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